

開催!40歳が挑む英検準2級の一次試験
いよいよ2ヶ月間の成果を出す時が来た。今日とインドのために勉強してきた。
忘れ物はない。行くぞ。
試験会場の最寄りの駅からバスが出ており、英検の受験票らしき物を持った人が乗るバスを探していたが、僕は乗らなかった。
人が最大限にパフォーマンスを出せるのは運動した直後だそうだ。
運動することで血液や酸素が十分に身体中を巡るので、脳が活性化する。
朝一番に運動しても、その日の1日は高いパフォーマンスが持続されるが、一番いいのは勉強前や試験前に行うことだそうだ。
試験会場まで駅から徒歩で約20分。ほんとは走りたかったが足首を痛めていたので徒歩で我慢し、試験会場に着いた。
まだ、できたばかりの新しいキャンパスだ。
ちょっと近未来的なデザインで大学前は開けた空間となっており、おしゃれなカフェも近くにある。こんなところに毎日通って勉強したら気持ちがいいだろうなと思った。
大学の入り口前には大勢の人がおり、準2級と準1級の試験が同時に開催されるようで、それぞれの列ができていた。
準2級の列は小・中学生くらいの子供が多かったが、ちらほらと大人がいる。
良かった。英検は子供が受けるイメージが強かったので40の僕がその中にまじっていたら、アウェイじゃないかと不安になっていたからだ。
が、よく見たら違った。保護者だ。
一瞬、子供と一緒に受けるのかな?とも思ったが、そんな分けはない。だた、一緒に試験会場の部屋までついていくだけのようだ。
やはりアウェイは確実だ。
時間になり入場が始まると、入り口前でここの学生らしき係員に「何級を受けますか?」と聞かれ、子供に混じって自分が受ける級を答えるのは少し恥ずかしかったが、僕は大人だ。そんな表情を1ミリも見せることなく「準2級です」と答えた。(いずれドヤ顔で「準1級です」とか答えてやろうと心に誓った。)
試験を行う教室があるフロアを教えてもらい、そのフロアの試験を行う部屋に入ると、天井の高い広々とした空間の教室だった。さすができたての校舎だ。デザインもシックで落ち着く雰囲気だ。
席はすでに3分の1くらいは埋まっていた。でもなぜか試験官などの係委員はまだいなかった。もちろん席の指定はされなかったので試験に集中できそうな端の席を陣取った。またリスニングテストの音声も聞き取りやすそうな距離を考慮して、教室の半分くらいの位置の席にした。
しばらくすると試験官の係員が来て、受験生を席に案内し始めた。
1つの席に3人座れるようになっており、席の前後が狭く、真ん中に座ったら隣の人に席を立ってもらわないと脱出不可能。ただでさえ神経質な僕は大勢や周囲に人がいることが苦手なのに、これはきつい。早めに教室に入れて良かった。
ほとんど席は埋まってきていたが、受験する子の親が何人か教室まで入ってきている。小学生の男の子に頭を撫でてリラックスさせようとしてる親もいる。こういうのも英検ではありなんだ。僕には子供もいなければ、今まで受けた資格の試験でこんな光景は見たことがなかったのでそう思った。
席には注意事項と問題の解答用紙が置いてある。
氏名や受験番号、受験会場などを書く蘭があり、皆何も言われずに書き始めていたので僕もさっさと書いた。
単語帳や試験対策本を開いている子たちが周りにいたが、僕は何もしない。
勉強自体も集中力を消費するからだ。すべての集中力は試験のために注ぐ、そう決めていた。
試験の時間が近づき、試験官が一人一人に受験票の確認を行い始めた。
そしてその際にマスクを取れと。受験票には顔写真が添付してあるので顔のチェックをしたいようだが、僕は顔面チェックのことなど頭になかったので、おしゃれでもないボーボーのヒゲを女子大学生らしき試験官に披露することになってしまった。
チェック後に黄色の蛍光色の紐を渡され、首に掛けるように指示。
次にスマホの電源がオフになっているかの確認が始まり、これも一人一人行われた。
この時、僕はロックボタンや音量ボタンを押して電源がオフになっていることを確認してもらったが、そのあとスマホを鞄にしまおうとしたらスマホが光り始めた!
確認の際にボタンを長押ししてしまったようだ。
急いで切ろうとしたが、起動中なので切れない。。。
早く起動してくれ!とアワアワと無表情で焦りながら、起動したと同時に電源を切った。スーパー焦った。
試験前に無駄な体力を消耗してしまった。
そして問題用紙が配られ始めた。
問題用紙は青いテープで止められており、時間が来るまで開けられない。
席には筆記用具以外は置かないと注意書きが試験の案内に書かれていたが、腕時計や目薬を置いている子もちらほらいて、特に注意される様子はなかったので僕も腕時計を外して、時間が見やすい位置に置いた。
もうすることはないーー。いや、ある。トイレだ。
でも今、安易に行くべきではない。なぜなら試験は長丁場だからだ。
最初にリーディング問題の後、リスニングテストに入る。
リスニングテスト中に外に出ると、再入場できないのだ。
しかもリーディングとリスニングの試験の間に休憩はない。
つまり!トイレは試験開始のギリギリに行くのがベスト!
しかもここは大学、たとえギリギリに行って試験に間に合わないくらいの人が並んでいたとしても他のフロアのトイレに行けばOKだ。
10分前にトイレを済ませ、目を閉じて瞑想。
教室にいた親たちも退場。
緊張の空気が張り詰める。
そして、試験は始まったーー。
