

絶望からの合格、英検準2級・一次試験
試験から2週間ーー。
リスニングでボロボロだった僕は、完全に英語から解放されていた。
合格はないものと悟り、燃え尽きていたのだ。
勉強を全集中で毎日6時間することは、想像よりも精神と体力を削った。
キッチンタイマーが25分ごとに鳴り響き、休憩して5分後に勉強を再開して、またキッチンタイマーが鳴り響く。その繰り返しの毎日。
それを2ヶ月も持続するのは、年齢的にも勉強に慣れていないことからもキツかった。
終わったと分かれば、気は楽なものだ。
今度はゆっくり勉強して、また次の試験を受ければいいや、といった感じだ。
今の英検は合否だけでなく、自分がどのくらいの位置にいるのかをスコアで教えてくれる。
Webからそれを確認することができ、今日がその日だったので英検の自分のマイページを開いてみた。
・・・画面が緑だ。しかも色鮮やかなグリーン。
白文字でこう書いてある。
「一次試験合格」
ーー不意打ちだった。
こんな奇跡は起きないと思っていた。
たしかにリーディング問題はすらすら解けた。
だが、それを大きく打ち消すくらいリスニングはボロボロだった。
数%程度ののぞみなら、それは確率的に「ない」と思ってしまう。そういうネガティブな性格だから希望など持っていなかったのだが今回、結果を見て感動してしまった。
占いなどを信じない自分が、奇跡はあるのかと思えてしまうくらい。
合格できたのは案の定、リーディングの結果が良かった事はもちろんだったが、リスニングであきらめなかったことが大きいと思う。
試験中、問題を聞き取れない事に悲しみを抱きながらも、聞き取れる単語だけでも聞いて、話の流れを想像し、消去法で答えを絞る。
その結果がついてきたのだろう。
まだ一次試験を通過しただけだが、この試験とこの結果は、合格以外の物も僕にくれた気がする。
